臨床経験 2020 5 2

 多くの人は、新型コロナウイルス感染症は、
肺炎を引き起こすから肺の病気であると考えていますが、
それは結果であり、いや一部の結果であって、
原因は別にあるとするならば、ボタンの掛け違えがあったかもしれません。
 たとえば、多臓器不全で死亡したとしても、
それは結果であり、多臓器不全になった原因があるはずです。
慢性腎臓病→多臓器不全というように。
 ネットのニュースを見ていると、
新型コロナウイルス感染症は血栓を作る病気だったのではないかと思えてきます。
そうだとすると、臨床経験豊富な医療者が対応すべき症例だったかもしれないと思えてきます。
 血栓とは、血管の中で、血液が固まったものです。
血栓の大きさが、どの程度であるかわかりませんが、
微小な血栓にしても、ある程度の大きさの血栓にしても、
やっかいな問題を引き起こすでしょう。
脳であれば脳梗塞、心臓であれば心筋梗塞などの原因になります。
あるいは、「心原性脳梗塞」のような症状を引き起こすかもしれません。
 心原性脳梗塞とは、心房細動という不整脈が血栓を作り出して、
その血栓が脳の血管までたどり着いて脳の血管を詰まらせるのです。
 しかし、新型コロナウイルスが大きな血栓や大量の血栓を作り出して、
「心原性脳梗塞」のような症状を引き起こすとしたら、
やっかいなことになるでしょう。
 新型コロナウイルス感染症は、肺の病気ではなく、
血管障害の疾患だったとなると、根底から対応を考え直す必要があるかもしれません。
 もうひとつ気になったニュースは、
新型コロナウイルスが「血液脳関門」を通過する可能性があるというニュースです。
 脳の血管には、異物の侵入を防ぐ「関門」がありますので、
薬も「異物」とみなされ、アルツハイマー病などの治療を難しくしています。
 しかし、酒のアルコール成分は、分子量が小さく、
そのうえ、脂溶性でもあるので、血液脳関門を通過して、
脳内に入ってしまうので、脳の機能がおかしくなります。
たとえば、ふらつく、記憶があいまいになる、ろれつが回らないなど、
ひどくなると自宅に帰れないなど、「酔っ払い」の症状が出ます。
 私も若い頃は、アルコール成分を大量に血液脳関門を通過させて、
朝、気がつけば、友人の部屋で寝ていたことがありました。
新型コロナウイルスの患者にも、「酔っ払い」のような症状は出ていないでしょうか。










































































































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